高齢者の口腔ケアに電動歯ブラシがいい!?

口腔ケアは、高齢者が健康な毎日を送るうえで欠かせないものです。
しかし、毎食後の歯磨きを負担に感じている高齢者も少なくありません。
そこで、歯磨きの負担を軽減してくれる電動歯ブラシについて、メリットなどをご紹介します。
目次
口腔環境が悪いとどうなるの?
口腔環境が悪いと、口腔内で細菌が増殖してしまい、誤嚥性肺炎を発症するリスクが高まります。
気管に食べ物などが誤って入ってしまった場合、通常はむせて気管から排出しようとします。
しかし、高齢者はこの反射機能が衰えているため、特に注意が必要なのです。
高齢になるほど舌を動かす筋肉や噛む力が衰えていくため、誤嚥を起こしやすくなります。
誤嚥によって、口腔内の細菌が唾液や食べ物などと一緒に肺に入ってしまうと、肺の中で細菌が繁殖して炎症を起こします。
これが誤嚥性肺炎です。
電動歯ブラシのメリット
電動歯ブラシは、歯磨きの負担を軽減してくれます。
手の筋力が衰えてきて、歯ブラシを動かすのが大変という方におすすめです。
電動歯ブラシは歯に軽く当てるだけで汚れを落としてくれるので、手を細かく動かさずにすみ、手が疲れにくい点がメリットといえます。
介助者が歯磨きをしてあげている場合も、電動歯ブラシなら負担が減りますよね。
また、ブラシが高速回転したり振動したりするので、歯垢を効率よく除去してくれるのです。
加えて、細かな振動が歯茎をマッサージしてくれるという効果も得られます。
デメリットもあるので自分にあったものを取り入れてみましょう!
電動歯ブラシにはデメリットもあります。
初めて使うという方は特に、力の加減がわからず、強く磨きすぎてしまうことがあるようです。
大切な歯茎や歯が傷ついてしまうおそれもあるため、電動歯ブラシを強く押しつけないように注意しましょう。
ポイントは、通常の歯ブラシで磨くときのように小刻みに動かさないことです。
ブラシが自動で振動してくれるので、歯に軽く当てるような感じで少しずつ位置を移動させていきましょう。
同じ場所をずっと磨き続けることも、磨きすぎになる可能性があるため要注意です。
ブラシの大きさや振動の仕方など、さまざまなタイプの電動歯ブラシがありますので、自分に合うものを探してみましょう。
電動歯ブラシを使って、口腔内を清潔に保ちましょう
電動歯ブラシは軽い力で歯を効率よく磨くことができるため、握力の衰えてきた高齢者にもおすすめです。
歯磨きが不十分で口腔環境が悪くなってしまうと、誤嚥性肺炎を発症してしまうおそれがあります。
肺炎の原因となる細菌を口腔内に増やさないためにも、電動歯ブラシを使ってみてはいかがでしょうか。
いったん慣れてしまえば、歯磨きがずいぶん楽になりますよ。