
親や祖父母の介護でサービスを利用していると、介護費用を負担に感じてしまう事が多くなるでしょう。
ここでは、そのような問題で悩んでいる人に、世帯分離で負担を減らす方法を伝えていきます。メリットやデメリット、手続きの方法などについてもまとめてみました。
目次
世帯分離とは
世帯分離とは、住民票に登録してある一つの世帯を、二つ以上へ分ける事を言います。ポイントは、世帯を分けると同じ住所に二世帯以上が存在する事になるという点でしょう。
世帯分離を行うなら、各世帯がそれぞれ独立した生計を立てていなければなりません。世帯分離を行う際の理由は様々であり、各家庭のケースで事情は異なりますが、介護費用を節約するために行う人は少なくありません。親や祖父母の介護が長期化してくると、介護にかかる費用もそれに応じて高くなっていくため、そういった問題に頭を悩ませている人が、費用を抑える為の手段の一つとして利用します。
メリット・デメリット
世帯分離を行うと、介護サービスを利用する時にかかる自己負担額を減らす事ができます。
今まで払っていた介護サービスの費用を抑える事ができるという点が、メリットだと言えるでしょう。また、所得が低い世帯なら、国民健康保険料の費用を減らせる場合もあります。しかし、反対に所得が多い世帯にはメリットがないため、その点には注意しなければなりません。
デメリットとしては、住民票を取得する際に手間がかかる点や、扶養手当が得られなくなるという点が大きいです。社会保険を利用して扶養家族にした方が費用が安くなるとケースもあるため、注意しましょう。
各世帯の状況ごとにメリット・デメリットが異なってくるという事を頭に入れておく必要があります。
手続き方法
世帯分離の手続きは、自分が住んでいる市区町村にある住民課や戸籍課で行います。
世帯分離届や異動届などの書類に必要事項を記入して提出すると良いでしょう。その際には本人確認が行える物、運転免許証やマイナンバーカードを持って行く事が大切です。その他には、国民健康被保険者証と印鑑も必要になります。届け出を行える人間は本人や世帯主です。代理人でも可能ですが、委任状が必要になるため注意しておくと良いでしょう。必要な書類が欲しい場合は、役所の窓口に言えばもらう事ができるため、特別な物を用意していく必要はありません。
世帯分離を行う事で介護費用をぐっと抑える事が可能に
世帯分離は介護費用を抑えるために有効な方法の一つです。届け出を行う事によって、介護サービスを利用する時の自己負担額や、国民健康保険料を抑える事ができるため、家計のやりくりがしやすくなるのではないでしょうか。
このようにさまざまなメリットがありますが、各世帯の状況によってはデメリットを生んでしまう事があるため、事前によく考える必要があるでしょう。